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「夜明けのすべて」を観た。 

・なによりも中盤の自転車をこいでいるシーンで静かにすごいことが起きている感がビンビンにしたんだけど(思った以上に長く続くのも含めて)、あれはなんだったんだろう。
・この主役2人はぜったいに恋愛関係にはなりません・これはそういう映画ではないです、というのをすでにじゅうぶん示したあとで、それでも念には念を入れて当人たちの言葉でも直接説明しておこう的な会話が最短・最速でなされるので笑った。「男女の友情が~」「ア、うん」みたいなやつ。
・いつのまにか変わっている、という過程をとらえようとしている作品は映画でも小説でも讃えていきたい。
・長期にわたってビデオを撮りにきていた中学生2人組(最高の2人組)も、取材を通して主役2人の変化をずっと見ている、でもそのことについてわざわざ言葉で触れたりしない、という節度がよかった。「社員もこの2人組もわかっているということが、あなた(観客)にもわかっていますよね」と信頼してもらえているような。
・エンドロールでキャッチボールをしている最後の最後で、はじめて取り損ねたボールが客席のほうに転がってくるのって奇跡すぎないか? そんな瞬間が撮れたから、そこが最後の最後になるよう編集したんだろうけど、それにしたってさ。

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