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『日本語アクセント入門』(dictionary.sanseido-publ.co.jp

がずっと枕元に置いてある。出版されてすぐに読んで、折に触れて開いている。帯に「"日本語アクセント"のしくみと成り立ちを解き明かした」とある。本当にいい本だと思う。

私にとってこの本が良かったのが、アクセントを巡るトピックスを広い視野でまとめてくれていたこと。特に方言アクセントを全体として把握できたことだった。

自分が勉強してきたアクセント史研究は、どちらかというと文献資料の記号からアクセントを復元していくスタイルのものだった。最初に教わった指導教員は体系論はあまりお好きではなかったし、むしろ体系的なものの見方を、構造主義的なものの見方として相対的に捉えていたように、後になってから思った。彼女が大切にしていたのは文献を記した人間のアクセント把握、あるいはそれを文献に記していく営みそのものだった。(1/4)

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