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脳の機質や構造的な観点の上に個人があり、その上に社会集団がある。そう考えるだけでもアクセントを捉えるまなざしには、3つの層がある。社会集団の法則に合わない—つまり体系論から説明がつかない個人のふるまいを、体系の崩れを起こすある種のアーリーアダプターとだけ捉えるのではなく、個人を個人として捉えるということもあってよいと私は思う。『日本語アクセント入門』は素晴らしい本だ。「しくみと成り立ち」をこれだけ分かりやすく示してくれた本はまだ他にない。しかしその帯を見ていると、別の感慨がじわじわと沸いてくる。

研究の世界にいられるのは少なく見積もってあと20年くらいか。人間の個別的な営みから社会集団を捉えるような言語観でアクセント史を自分なりに描くことはできるか。やってみたい仕事のひとつです。(4/4)

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