東北の知人がガッツガツに批判していたけど、その気持ちは分かるような気がした、ザワザワした上映時間でした。ようやく見た。
新海誠監督『すずめの戸締まり』レビュー:「平成流」を戯画化する、あるいは〈怪異〉と犠牲のナショナリズム(評:茂木謙之介)|Tokyo Art Beat
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/suzume-tojimari-movie-review-2022-11
見終わったあと妻が一言、「消費されるって感じ?」とのことで、僕も一言で言うならそういう感情です。新海誠お得意の美しい風景のカット、回復の物語、ただのエンタメではないよ、でも感動させたいよという弾幕に耐えながら感じていたのは、そんなんじゃねえよという違和感でした。
つってその時東北に生きてはいたけれども、直接の津波の被害者ではないし、当事者マウントを取りたいんじゃない。でも、安全な場所から「生きていていいんだ」と言われても、お前に言われたくないな、という内なる声がどうしても喉元まで来る。「消費されるって感じ?」というのは、理屈や名分は横に置いておくとして、この映画に対するクソでか感情にジャストミートです。
その上感動ポルノの体だからもう陵辱された感じがどうしても拭えない映画でした。「でも面白かったんでしょ?」と問いただされるなら、そこまでセットの暴力だよねとは思った。面白かったです。