「持つに値しない感情を意図的に揺さぶろうとする企てからは、身を守らなければなりません」とのこと。メディアリテラシーと総括すると途端に味気ない感じになってしまうが、言い換えるならばそうなるのだろう。
ただし、真贋を問題にしているようで、必ずしもそれだけでもなさそうであることに注意とも思う。創作物はフェイクではない。物語的な「真実」は現実ではないが、持つに値する感情を生む、と読む余地はあるだろう。
文脈から判断する限り、共感を生むような感情が、その「持つに値する感情」なのでしょう。
カズオ・イシグロ「物語には“分断”に対抗する力がある」 | ノーベル賞作家が語る「創作の意義」と「次世代への期待」 | クーリエ・ジャポン
https://courrier.jp/news/archives/310319/?utm_source=article_link&utm_medium=photolink&utm_campaign=articleid_313924
「現在のように分断された世界では、感情を揺さぶる物語を作るときに気をつけるべきことがあります。その感情を常に『真実』に結びつけることです。さらに、持つに値しない感情を意図的に揺さぶろうとする企てからは、身を守らなければなりません。そのためには、映画、本、テレビなどのコンテンツに批判的になることが求められます。」