僕の直観だと「とんち」も由来は「頓知」だけど、漢語の意識が弱いので、ちょっとおかしみの響きが伴うように感じられる。和語ではないが「ポンチ絵」もどこか禁忌の匂いがする。これはちょっと直接的ですかね。「アンチ」「安置」がそうではないのは、語源意識がしっかりしているからでしょうか。「ポンチ」はpunchが語源だから、もし「パンチ」だったらおかしみはない。なんとなく語源が不明なので、語種認定ができないのではないか。
人名などは語源不明になりがちで、語種認定もそもそも怪しい世界だから、類例がありそうに思われます。たとえば東京ラブストーリーで有名な「カンチ」なんかもちょっと三下感が漂う。
そう考えると、「げんち」が母語話者の直観として美しくない、というのは言語感覚に優れた観察だと思います。(3/3)