解放された収容者("囚人"か?) 

私の記憶では、解放直後、著者フランクルの同行者が青々とした畑の芽を踏みにじろうとし、フランクルがそれを止める、というエピソードがありました。不正行為の犠牲者だからと言って他人を傷つけてもいいわけではない、と説かれていたと思います。

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"解放"直後の畑 

何故このエピソードが頭に残っていたのだろう?

多分このエピソードが、夜と霧は解放されてハッピーエンド(?)という話ではないのだよということを端的に教えてくれた(と当時は思った)からではないかと思う。

寧ろ……戦場は続くというか、収容所という存在を生んだ背景にある思想的な何かは解放後の世界にも*依然として*続いているという風に思ってハッとなったのではないかなと思う。

著者がどういうつもりで(何のために)そのような内容を記しておこうと思ったのか※はその真意を自分は知らないが、そこを読んだ時に「この本は自分がそう思っていたよりも内容が深かったのだ」と気付かされたのだと思う。

※不正行為の犠牲者だからと言って他人を傷つけてもいいわけではない、と著者が思っていたにせよ何故そのエピソードと考察をわざわざ公表する文書の中に書き残そうとしたのかという意味。

解放されて気が大きくなる(?)というのが"自然"だろうに、その気分に掣肘を加えられた……その雰囲気に水を差されたことで印象に残るようになったのではないかと思う。 [参照]

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