バッハのゴルトベルク変奏曲の演奏にはグールド以前以後があるといわれるが、少なくとも冒頭のアリアをゆっくり演奏するのはグールド以外にとっては悪習だと私はおもっている。まぁいえば管弦楽組曲第3番のエールが、G線上のアリアのせいでやたらゆっくり演奏されがちのと同様の奇妙さと感じる。
ちなみにゴルトベルク変奏曲がややゆっくり演奏されさらに繰り返しも守られがちになっているのは、あの一曲でプログラム一回分にするための陰謀ではないかと思う(をい
さらにゴルトベルク変奏曲で遅めで全体的にゆったりな演奏は、実はレオンハルトの最初の録音だというのはなかなか面白いことだと思う。
さて、このヴィルヘルム・ケンプの冒頭のアリアは一番速いテンポの一つなのは間違いないだけでなく、どうしてこうしたの?っていう演奏でもある。繰り返しで装飾が入ってくるのかと思えばそういうわけでもない、、、リズムのとりかたもちょっと違う。一瞬違う曲にきこえる。
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