ローレンス・ブロック
「エイレングラフの事件簿」読了。
一分の隙もない仕立ての良いスーツ着こなし詩を愛好し適切に引用、鼻持ちならない態度で高額の報酬を迫るも依頼人の無実を信じ、有罪となれば一銭も支払わずとも良いと言い放つエイレングラフ。
そのからくりを知ったときの衝撃ときたら…!
アンソロジーで何作か読んでたので流れと真相は知ってたけど改めて読んでも強烈…!
初読の人がうらやましい限り…!!!
最初は8編で刊行されたようで、その辺りまでのキレが良いかな?
最新作とその前の作品は人の情というか欲が出てくるというか…。
初出が1976年で、最後の作品にXboxとwikiが出てきたの時代の流れを感じましたね…。
どの作品から読んでも大丈夫ですが、毎回あるものの登場にニヤリとできるので、ぜひ最初の「~弁護」から読むことをオススメします。
あと、ネタバレがあるので、作者自身のあとがきから読まない方がいいです。予断を持ってしまうかもしれないので、解説も後回しの方が良いかも。
エラリイ・クイーンが衣鉢を継がせようとした元ネタとなった作品はマイベスト短編ミステリの一作で真相に戦慄した忘れがたいものなので、機会があればぜひどうぞ。