ダグ・ジョンストン
「ダークマター スケルフ葬儀社の探偵たち」読了。
探偵兼ねた葬儀社の三世代女性が発覚した物事にそれぞれ取り組み男性からの見下し嘲笑跳ね返しエゴにまみれ尊厳踏みにじる真相に返り血を浴びるも屈しない姿に背中押される冷温ユーモアと哲学っぽい要素あるミステリ。面白かった!オススメ!
夫が急逝し悲嘆に暮れるも降りかかった謎に対し敢然と取り組んでいく祖母ドロシー。プロのドラマーはだしの面も持ちミュージシャンでもある作者が描くドラム叩く場面はまるでビートが聴こえるよう。
仕事解雇され崖っぷちで実家に転がり込み別れた夫ともフラフラする三人のなかでいちばん危なっかしい母ジェニー。それでも依頼された探偵業では猪突猛進にかつ裏も暴く有能さ発揮する。
失敗しても着実に探索進め真相に辿り着く三人のなかでいちばん有能なクールな孫のハナ。
作者が物理学とジャーナリズムの学位に核物理学博士号を持っているため彼女の思考回路に色濃くその性質が出ている。
赤毛のオスの虎猫のシュレーディンガーも良い!探偵業に寄与することなく、どんなときも自由気ままに猫らしい行動とるのだけど、苦い箇所多々あるこの作品の心和む場面となる。表紙のイラストにも登場。装丁とても良い!続編邦訳希望!