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千田謙蔵さんの『ポポロ事件全史』はとてもおもしろい本でした。

東大ポポロ事件についての記述がメインの本ですが、それ以外のところも戦後史をみていくうえで、興味深かったです。

千田さんが東京大学に入ってすぐの頃、大内兵衛先生が授業で「みなさんの将来の夢は何ですか?」と聞いたときの話。

千田さん以外の学生は「総理大臣」とか「共産党の委員長」(戦後しばらくは、「間違った戦争に荷担しなかった」共産党に勢いがあって、多くのエリート大学生が共産党に入っていた)などと鼻息荒く答えていた。

千田さんが「地元の市長」と答えたら、多くの学生から笑いが起こった。しかし、大内先生はとても大事なことだとほめてくださった、という。

その言葉どおり、ポポロ事件後、千田さんは大学を卒業し、横手市の市議や市長などを長年なさり、地元で地方自治のために力をつくされました。

政治家を引退した後も、周囲の市町村の首長経験者らとともに九条擁護の活動などをされていたようです。

「戦後民主主義を生ききった」、千田謙蔵さんのご冥福をお祈りします。
QT: mastodon.social/@newsselection
[参照]

News Selection  
千田謙蔵さん死去、93歳 - 東大ポポロ事件の元被告 https://nordot.app/1243451802885210140?c=39550187727945729
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