イルファドデリエ 

まさか乙女ゲーム内乙女ゲームに恐怖を感じることになるとは思いませんでした

イルの見せていた綺麗な部分が偽りだったとわかり、理解の及ばないものを恐れて拒み、感情を消し去って、取り戻してまた失う、彼のルートは長い螺旋階段を上っているような物語で、とても濃密でした
共通や他ルートで抱いていたイルへの薄い違和感が、徐々に確信に変わっていき、でもその中身は予想より過酷だった
失ったものが蘇ったのだから、穏やかな日常が戻ってもよさそうなのに、さらに試練は続く……途中で今が何章か確かめてしまいました(ずっと3章だった)

好きな作品のキャラクター『イル・ファド・デ・リエ』の模倣だというけれど、あんなに嬉々として乙女ゲームを語るところさえ彼ではなかったのかな……だとしたら『イル・ファド・デ・リエ』がとても面白い人物になってしまうけれども……?

助手くん、ソリトゥスがよかったなあ
だんだん声に抑揚があらわれて、このひとは(天使にしては)とても感情的なのではと思っているうちに、イルの事情がわかっていく、という流れが面白かった
実はバッド? ノーマル? EDの彼が魅力的で好きでした

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