解像度を下げてまとめると、「宗教右派」という用語は「あくまでも特定の政治勢力を指す用語と理解している」とかなんとか言っても、そのような理解が一般化されているとはとうてい思えず[1]、それこそが「宗教右派は差別用語である」とすることの論拠になっている。

1. 例えば、2023年に刊行された『宗教右派とフェミニズム』では、宗教右派という言葉について「保守的思想に基づいて政治活動をなす宗教団体」と定義しているページがある。

「宗教右派」という単語、厳密に使用するのならともかく、現状のニュアンスだと宗教差別的に機能することのが多いだろうから（というか今や宗教に関する一般的な言説のほとんどが宗教差別的と言える）、個人的には使用を控えるかな。この単語なしでも「宗教右派」問題って指摘できるだろうし。