『密輸1970』で字幕が"家政婦"となっている部分、元の台詞ではシンモ(食母)と言っています。
食母とは1950年代に韓国で一般化した住み込みで家事手伝いをする10~20代の女性のこと。元は口減らしのために貧しい農村部から余裕ある都市部の家庭に子どを出す仕組みとして広がり、親や保護者が一定の金と引き換えに子どもを送り出した。
当時は労働や人権に関する法整備もゆるく、食母となった子どもたちは最低限の衣食住を保証されるが賃金はおやつ代程度か無給で、特に10代後半までは無償で働かされる場合が多かったそう。
チュンジャは「14歳から食母生活を始めた」と言っているので、おそらく賃金ももらえないまま働かされ、あげく家の主人から乱暴され、自分を送り出した実家にも帰れない状況だったのでしょう。
1960~70年代にはソウルの二軒に一軒は食母がいるほど一般化し、中産階級向けのアパートには最初から食母用の部屋が設けられるほどに。
しかし1970年代後半に入って工業化が進み、女性たちに工場労働の道が開かれると食母は急速に減少。1980年代半ばには消失しました。あの海を汚染したような工場が、一方では女性の自立を手助けしたのですね。
https://namu.wiki/w/식모
ドラマ『ザ・ボーイズ』感想【シーズン4の感想を追記】
今シーズンでは大統領選挙劇が中心となり、風刺がより今とシンクロするものに。「トランスジェンダーに女子トイレを使わせるな」などの反LGBTQ/反トランスジェンダーの陰謀論を主張するスーパーヒーローも登場します。ここまで反トランス勢力を正確に風刺しているフィクション大作は初めてじゃないかな? 作中のあるキャラのセリフ「暴力はよくない、怪物に勝ちたいなら人間らしく振舞うべきだ」がこれほど突き刺さる情勢になるとは…
https://congrant.com/project/kidsdoor/11823
Colaboに敗訴した暇空界隈が、ターゲットを変えて今度はこちらの団体を攻撃してるらしい。今のところ暇空界隈への批判の方が優勢っぽいけど、問題はこういう手法が散見されるようになっていること。
反トランスたちの『にじーず』攻撃、暇空の『Colabo』攻撃、一部ジャニオタの『シェアケーキ』攻撃。いずれも寄付と手弁当でなんとか回ってるような活動に対して、悪意による"疑い"を延々と言い続けることで相手にダメージを負わせることが出来てしまう。こうなると、あらゆる社会活動がいつ壊されてもおかしくない。なんかほんと、野放しにしちゃいけない連中だよ。
『私のトナカイちゃん』
いかにして性暴力の加害者が被害者を手懐けるのか、その精神的束縛がいかに強固であるのかを見事に描いている。状況的にジャニーズ事務所の件とも重なる部分がすごくあった。重すぎる内容なので見てとは気軽に言えないけど、とにかく間違いなくとてつもない作品です。
『私のトナカイちゃん』を見て思い出した個人的な過去(性暴力被害に関わる内容)
私が初めて付き合った人は児童虐待&児童性虐待のサバイバーだった。当時20歳だった私はすでに人権大好きなフェミニストで、性暴力に関する知識も多少はあったので彼女がその事実を"告白"してくれる前から、なんとなくそんな気はしていた。詳しくは書かないけど、虐待の内容は映画かと思うような壮絶なものだった。
『私のトナカイちゃん』の主人公の行動は、"健全"な人から見ればものすごく不合理で愚かだ。取るべき行動の優先順位を間違え続け、状況が悪化するのも当然な選択を何度もしてしまう。
それがすごく彼女の姿に重なった。"理性的な判断"と逆のことをして、必死になって自分を不幸にするような行動パターン。"自分を嫌いになって不幸にする"というミッションが常に最優先され、正解が分かっていても心と体がそれを許さないような。
残念ながらこれは本人だけでなく周囲も傷つけることがある。自分を不幸にするために大切な人をわざと傷つけたりする。私が別れた理由はまさにそれだった。彼女が悪いわけじゃないことは当時も分かっていたけど、どうすることもできなかった。
性暴力は本当に、人間を壊してしまう、人生を壊してしまう。比喩じゃなくて、本当にそうなんだよ。
https://www.youtube.com/watch?si=8LL_PjH13WFNRDsh&v=79XS4qpRw50&feature=youtu.be
マウリのドキュメンタリーなかなか良さそう!
8/2にNetflix配信です。
語学がんばるフェミニスト。セミベジタリアン。よく映画の話をします。トランスの人権を守れ。