『虎に翼』トランスキャラクターの描写 

まず、朝ドラという保守的な層も見る大手番組に性的マイノリティのキャラクターがはっきりと、しかも複数登場したことは大きな一歩。俳優もわかっている範囲では二人が当事者キャスティングで、誠意をもって本気で取り組んだことは疑いようがない。
作中で中村中(あたる)さん演じるトランスのキャラクターが「性転換手術」という言葉を使うけど、「性別移行」「性別適合手術」ではさすがに時代的におかしいから、単語のチョイスは仕方ないと思う。
ただ私が気になったのは、"手術を受けて男/女になるのがトランスジェンダー"という説明が一昔前の、いわゆるニューハーフブーム時代くらいの古い理解に思えること。そして、その理解は現在猛威を振るっているアンチトランスの理解とも似かよっていること。
脚本家がアンチトランスってことではなく、短期間の勉強で描いた結果なのか、一昔前のステレオタイプ的な説明にとどまってしまったなと思う。他の台詞はかなり現代的なやり取りである分、そこだけ浮いてる感じがして気になってしまった。

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ただ、こういう、今までメジャードラマに出て来なかったマイノリティをはっきりと、しかも複数登場させ、当事者起用!……なんだけど深く掘り下げるわけではなく一週間の顔見せで終わり。ていうのをすでに在日コリアンでやっているから、またかーとはちょっと思いますね。

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