『デットプール&ウルヴァリン』と資本主義
のれなかった理由として、FOX&ディズニーの内部事情に対するいじりが、私にはむしろ資本主義的に感じられてしまったのもあるんだよな。
本筋のお話がきっちりある上でスパイスとしてやってくれれば、今やスターウォーズまで傘下に置く巨大企業ディズニーへのカウンターとして受け取れたと思うし、「マルチバースはもういいぜ」みたいのはめちゃ賛同したけど(笑)、でも終始そればっかりの作品なんだよね。本筋が分からないくらいにお家事情、台所事情の話ばかりしてる。
そうすると、むしろ作品ってそんなに会社だけに縛られちゃうもんなの? スーパーヒーローって結局は資本家の持ち駒にすぎないの?って気持ちになってしまって、本編が一応描こうとしているメッセージとは真逆の印象を受けてしまった。
会社が冷遇しようとヒーローは観客の心に生き続けるし、会社が変わろうとヒーローはヒーローである。それくらいの綺麗ごと言ってくれよ、ヒーロー映画なんだから。