『エブエブ』私のヒーローとしてのキーホイクァン
私はスーパー戦隊の推しがいつもグリーンな子どもだった。レッドが勇者、ブルーが戦士だとすればグリーンは魔法使いである。
身体的には脆弱だが、メカニックや知識など腕力とは違う強みを持つのがグリーンの特徴で、気持ちは人一倍活発なのに身体的には脆弱な私にとって、親近感を持てるのは彼のようなヒーローだった。
だから『グーニーズ』では当然、データが一番のお気に入りだった。ワイヤーを使って窓から飛び出すのも、靴からオイルを噴射するのも、ベルトからパンチを繰り出すのも、みんなカッコよくて楽しくて大好きだった。『インディジョーンズ』で演じた役より、断然こっちが好きだった。
そんな“データ“ことキーホイクァンが40年近くを経て華々しい世界に戻ってきた。彼が前半で見せるカンフーアクションも、もちろん楽しく魅力的だ。でも私を号泣させたのは後半である。
混乱しながらも必死で戦い続ける妻に、彼は恐れを捨てて優しくなろうと呼び掛ける。そんな“彼のやり方“を学んだ妻は、敵の拳を包容に変え、暴力をプレイに変え、武器を花に変えるのである。なんと楽しく優しいパワーだろうか。
ああ、これだ。私が愛した、あの強さだ。腕力とは違う強さがあることを知っている、私のヒーローが戻ってきたんだ。
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去年キーホイクァンがオスカー取ったときに私がどんな感情だったかといえばこれや [参照]