フォロー

日本は新しい言葉が誕生すると、それが人権にかかわる重要な概念であってもすごく大雑把な意味に拡大して使う傾向がある。例えば"カミングアウト"をちょっとした秘密やネタを披露する文脈で使ったり、なんにでも"◯◯難民"と名付けたり。
このところ"グルーミング"を単に手懐けるという意味で使っているのを見かける。しかもジャニー喜多川の性虐待を批判する文脈で、マスコミはグルーミングされているとか、日本全体がグルーミングされているとか。
グルーミングは単に手懐けることではなく、性虐待を目的として未成年者を手懐けることだ。国語的にも間違った使い方だし、こういう用法の拡大は結果的に本来のグルーミングを矮小化してしまう恐れがあると思う。

私が言いたいのは、日本では本来とても重い事柄を指す言葉をカジュアルに使う傾向があり、それによって"とても重い事柄"が矮小化される恐れがあるということです。
ジャニーズ問題に言及した記事や投稿でグルーミングという言葉が使われている以上、"性虐待を目的とした手懐け"を意味するグルーミングが元であることは明らかで、それを違う意味で使うのはよくないって話。「グルーミング」という言葉が国語的に他の意味を持たないとも、絶対に他の意味で使ってはいけないとも言ってません。
あと、毛づくろいを意味することくらいさすがに知ってます…。

はじめまして。「カミングアウト」や「○○難民」といった言葉の軽さにはかねてから苛立ちを覚えてきて、今般「グルーミング」まで……ということには危機感を覚えます。の上で、「グルーミング」は性虐待だけに使う語ではありません。例えばイスイス団が西欧の10代の若者を丸め込んでシリアに呼び寄せたことについても、groomingという言葉が広く使われています(例: reuters.com/article/uk-britain )。重要なのは「支配・被支配」の関係の構築です。SNSで扱いきれる話題ではないので、ブログに書きますね(書いたらお知らせに上がります)。

「本来とても重い事柄を指す言葉をカジュアルに使う傾向」というか、隠語扱いしてしまうところですね。

対象からそれだけの距離を取ろうとしているのが表れているように思います。つまり、向き合っていないし、向き合おうとしていないわけです。

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。