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「クソ野郎」なハン(と)ルス 

「人のいちばん嫌がる方法を熟知してやがる。そのよく見える目で何を見てるんだ。そのよく回る舌も嫌味か楊枝を舐めるだけに付いているのか?それでお前は俺が好きだって??出会ってこれまであんな風に絡んでおいてか?ふざけるな、ふざけんなよ」本当にお前はクソ野郎だよとひと息で言い切る恋人に、「もっと言ってくれ」pleaseと叩き付けられる激情に背筋を震わせる。ルスは「ふぁっくゆー」と悪態を吐き捨て、言うが早いか、自分の唇に噛み付いてきたハンの背中に手を回し「くず」「ああ」「ばか、あ、ッひ」「うん、そうだな」「そう、だな、じゃ、ンッない」「あいしてる」規制音が入るような言葉の汚さとは裏腹にひどくやさしいちからで抱き寄せた。そこから先は積年の恨みも柵もなく、ただふたりの男が丸裸なり、ひたすらお互いを貪り合うだけだった。言葉では本当に大切なものは覆いきれず、残ってしまったものをそうして補うように。

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