『エイリアン: ロムルス』観てきた。とっくに限界を迎えているエイリアンの集大成を見せるコラージュ力で、本当に立派なお墓が建ったと思う。だがエイリアンは既にやはり限界なので、俺は続編を望んでいても望んではいけないのではないかと思う。でもそれって結局ギーガーのデザインを超えるクリーチャーよこの世に出てきてくれってことなんだよな。
無印、2,3,4,プロメテウス、アイソレーション、コヴェナント、全てに対するリスペクトとオマージュによって建てられていて凄いんだけど、エイリアンには「こうしなくてはならない」という縛りが多すぎるんだよな。こうなればやれることは『スクリーム』みたいな脱構築なんだけど、そんな小じゃれたエイリアンなんか要らない。
でもスゲー面白かったよ。本当に。制作は本当に大変だったと思う。でもこんなに偉いのに、建ったのは金字塔ではなく墓だと思う。ただピラミッドみたいな墓なので、5千年は残る。エイリアンよ安らかに眠ってくれ。でもすぐ続編観たいし出たら観に行く。俺は度し難い奴だ。
エイリアンとかあんま知らん人、ホラーが好きな人とかにはぜひ見て欲しい傑作ホラーだし、劇場で鑑賞する価値のある、ドルビーシネマで観る価値のある映画だった(それはプロメテウスやコヴェナントにも言えるが)。
でもどうだろう。わからない。もしかしたら、エイリアンのままで、エイリアンの先を撮ってくれる映画があるかもしれない。それに、シリーズが続くということは、新規のファンを獲得できるということだから、こんなに嬉しいことも無い。けれど、そういう評価にばかり傾いてしまう。