エヴァン・ダーラ『失われたスクラップブック』(木原善彦訳/幻戯書房ルリユール叢書)〈未来の文学〉や〈ドーキー・アーカイヴ〉のノリで、ツッコミどころの多い米国の少年の思い出が語られていきます。思弁的だったり、陰謀論的だったり。かなり変な話です。ウォークマンを通じて頭の中に通信が飛ばされてくるし、それが、広告を摂取すると良心にガンが生じるとか、おしゃべりによる発電とかニュースをアナウンスしてくる。ところで全編にわたって句点ゼロなのに読みやすいのは、翻訳のなせるわざではないでしょうか。
前半ハチャメチャなのだけど、そのうち語り手が次々交代することがわかり、全体の2/3を過ぎたくらいから急に見通しが良くなり、本書の核となる事件が明らかになる。事件をめぐる不安や恐怖は普遍的で、もはやユーモアや妄想は押し流され、ブルドーザーで撤去されたような案配に変わる。
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前半ハチャメチャなのだけど、そのうち語り手が次々交代することがわかり、全体の2/3を過ぎたくらいから急に見通しが良くなり、本書の核となる事件が明らかになる。事件をめぐる不安や恐怖は普遍的で、もはやユーモアや妄想は押し流され、ブルドーザーで撤去されたような案配に変わる。