思えば、音楽ほど聴きかたがダイナミックに変わったものはないし、10歳差どころか5歳差でも体験が全然違うと思う。

高校の頃はCDの試聴 or ジャケ買いしか音源を手に入れる選択肢がなかった。CD屋や中古CD屋にはまだ活気があり、新宿にはブートレッグ屋まで堂々とあっておののいた。セレクトされたCDのレンタル屋もあった(神田ジャニス、高円寺SMALL MUSIC)
大学の掲示板にはたまにポケット付きのポスターが貼られ、音楽サークルがPCで焼いたとおぼしき素朴なCD-Rが紙ケースに入って何枚か突っ込まれていた。これが2000年代中盤の無料配布Mixtape(※物理CDだけど)である。
1998-2003ごろ一瞬MDなる媒体が流行り、2004〜2008にMyspaceの隆盛と絶頂期があった。
2005年にYoutube誕生、2006年末にニコニコ動画誕生、2008年にSpotifyがリリースされ、物理媒体は一気に淘汰された。

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そうそう、2001〜2010年頃のiPodの存在も忘れてはならない。
2007年はSoundCloud設立、2008年はBandcampのサービス開始の年でもある。違法コピーmp3データの蔓延や、Myspaceの一極集中化という巨大すぎる敵に立ち向かおうとしたのがこれらやSpotifyだ。

結局、自分が大学入学から社会に出るまでの5年間くらいの間に、音楽にまつわる媒体やプラットフォームや作法はなにもかもひっくり返ってしまった。その後はあれほど短期間に音源の買いかた・探しかた・聴きかたが一変することは起こっていないように思う。

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