ジョスリン・ニコール・ジョンソンの中短編集『モンティチェロ 終末の町で』(石川由美子訳, 集英社, 2024.5.9)はディストピア小説集でした。
ジョージ・ソーンダーズやナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤーのように戯画化しているわけでもなく、ジェスミン・ウォードやチゴズィエ・オビオマのように超常要素があるわけでもなく、現実のイヤさをそのまま投影しているタイプです。今のムードを肌身で感じたい読者向けで、現実との差異や現実からの延長線を読みたい人には不向きかもしれません。
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-773523-9