『文藝 2024年春季号』は特集:バルクアップ! プロテイン文学。人工筋肉の装用が当然となった社会の学校で使用済み筋肉の盗難が起こる円城塔「植物性ジャーキー事件」は社会の描写がわかりやすく丁寧でおかしい。児玉雨子「跳べないならせめて立て」は肉体を思うがままに使い、作り替える喜びと、トレーニングに熱狂する人たちが単一の種族と化していくうっすらした不穏さとおかしみを描く。
#出版社からもらった本
https://www.kawade.co.jp/sp/isbn/9784309980652/
王谷晶「蜜のながれ」の主人公の男、純文学~一般文芸の作家だけど若い頃は結構幻想小説やSFに傾倒していて、しかし文系だからイーガンが理解しきれない点に少々屈託があるという造型。地の文にクトゥルーネタもある。