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今日放出した本の一冊:ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』(奥彩子訳、白水社)
ユーゴスラヴィア生まれのクロアチア語作家である著者の、文学研究と個人エッセイを気ままに往来した本。とりわけ女性の扱いや、作家の妻や愛人に目を向けている。著者が読者から相続した辺境の小屋で出会った男との短く忘れがたい思い出が鮮烈。
どのパートもパンチワードだらけである。学費が高い私学のクリエイティブ・ライティング講座に招聘されたときの思い出も赤裸々。翻訳のなめらかさもすばらしい。

「学費が高いほど、そこにはペテン師も多い」。ここにめちゃめちゃうなずきます。

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