なお続刊が予定されており、この巻は主人公たちが思い切った行動に出たり、すごい世界の秘密が明かされたりと阿鼻叫喚の結末で終わります。
さて、本書は歴史ファンタジーや改変歴史ものではなく「中国史に想を得た異なる物語」と宣言されています。武則天は中国史上唯一の女帝王にして非道な悪女とされていますが、本書の武則天はただの悪人ではありません。一冊かけてなぜ少女が社会すべてを敵に回したのかが書かれます。
世界観は纏足があって近代風ながら、タブレットやドローンがあったり、SNSと芸能界や政界のいやな関係性が描かれたりと現代にも重ねられています。歴史ネタはモチーフだけです。
そこそこロマンス要素があり、主役たちが容姿/体格に恵まれていそうな点は好みが分かれるかもしれません。私は、ロマンスやセクシャルな関心が登場人物たちの絆を深めた点は少し残念に思いました。
#鋼鉄紅女 感想2/2