ネビュラ賞ショートストーリー部門受賞作、サマンサ・ミルズの“Rabbit Test”を読みました。女性が中絶を禁じられたディストピア社会の話です。
直球だったので、個人的にはもう少しひねりが欲しかった。しかしこの恐怖にはいたく共感しますし、中絶禁止州には足を踏み入れたくない。
https://www.uncannymagazine.com/article/rabbit-test/
ネビュラ賞はSFファンタジー作家協会(SFWA)の会員が投票する賞です。
同団体が元々は“米国”SFファンタジー作家協会であることと、米国で「中絶」を重要政策として挙げる人が2018年は9%、2022年は25%と関心が飛躍的に高まっていることを考慮したほうがいいでしょう。
ただ私は「米国の問題」を使ったSF短編だと他人事のように考えてはおらず、本作は個人が国家や社会に機能を搾取される話として読みました。
参考:「意図的に政治化」された中絶問題 米国で大きな論争となった背景https://digital.asahi.com/articles/ASQ6G7VVGQ6FUHBI006.html?ptoken=01H0FVACBFM0V1VDMMHYCZBB1P