チョン・ソヨン『#発言する女性として生きるということ』(李聖和訳、クオン)より
「死んだら地獄に行くのではと心配する必要はない。 はじめからここが地獄なのだ。 この果てしなく押し寄せてくる嫌悪という波に打ちひしがれながら立っていなければならない海岸が、二〇二一年の大韓民国が、地獄なのだ。私はもう、この社会から差別がなくなることは望んではいない。とてもそんな大きな夢は持てない。私たちが生きてこの地獄に一緒に踏みとどまれるようにと、せめてそれだけでも切に願いながら、無理矢理にでも息をし、手をつなぎ、足の指に力を込める。」(p.216)
とても共感できるのが悲しい。