海野十三、生誕125周年か。青空文庫で読めることもあって、私は高校の頃にはまっていました。奇抜なアイディアの犯罪小説や科学小説が多い作家です。
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敗戦後、海野は戦意高揚を促すような少年向け軍事小説を書いていたため、戦争協力者と見なされて活動に制限を受けます。本人も意気消沈し、自ら筆名を封じました。
ただし日記や作品からは世界大戦や核への真っ当な懸念もうかがえ、かくも聡い人でも生活のために世の流れに身を任さざるを得なかったことにも衝撃を受けました。

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独裁政権と科学が市民をコントロールする恐ろしさを描いた(c.f.「十八時の音楽浴」)人でも、戦中は政権=世間のノリに乗っかっていたわけで、世間が一色になったときにはたして“正気”を保てるかという怖さを感じましたね……

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