インディーズの音楽やゲーム、tiktokのコンテンツといった領域では、すでに批評や情報が音声や動画としてしか存在しない状況になってきたと感じています。
良さげな作品を活字で検索しても、紋切り型的なまとめブログ記事や情報のないツイートしか引っかからない。しかしリアクション動画や、他のポッドキャストを紹介するポッドキャストが見つかったりするわけです。
SF小説ライターの私も今年は、海外作家のインタビューが動画や音声だけで文字起こしされていないので、原語を見聞きするということをやっています。
聞き取れない言語の動画を、Youtubeの自動生成字幕から解読したりしてSF作家の発言を確認しているんですよ。
私個人のケースですが、去年はブラジルのSF雑誌や中国のSFメディアから、SNSや動画プラットフォーム用にメッセージ動画(海外SF関係者からビデオレターみたいなコンセプト)を自撮りしてほしいと依頼されました。
かつてなら、日本のSF文筆家がなにかの雑誌に載れば国会図書館サーチでヒットしましたよね。
しかしいまや、日本語の文字検索では絶対に見つけられない私の仕事が発生しており……