10世紀に中国でシステム的に使用されるような黒色火薬は13世紀にはイスラム世界を通じて欧州に到達。
14世紀には武器、まず少数の大砲として使用され始める。有名な例は百年戦争初期のクレシ―の戦い(1346)におけるエドワード3世。
ただし、この時はまだ心理的威嚇効果が主で、勝敗を決したのはイングランド(ウェールズ)長弓隊。とは言え、仏側もジェノヴァの弩弓部隊を傭兵として動員していた。貫通力・射程だけでは弩(やはり中国で開発された)の方が優る。しかし、長弓の方が遥かに連射が可能なの上、仏軍は重騎兵騎士とジェノヴァ傭兵の連携がうまくいかず、大敗した。
しかし、この時も最後に戦争の華となったのは騎士だった。
戦闘員のほとんど全部が小火器を使用したのはフス戦争の際のターボル派(プロテスタント急進派)。ヤン・ジェシカを指導者とするターボル派はいわゆる「バンドワゴン戦術」によって、送られてくる神聖ローマ皇帝の十字軍を全て退けた。
ヤン・ジェシカは日本ではほとんど知られていないが、チェコではプラハの広場で銅像が建てらている超有名人である。
ところで、防護柵と野戦陣地、三段連射の長篠の戦の「伝説」は、18世紀にオランダを通じてもたらされた軍事革命のイメージを投影したものではないだろうか?
ドイツに来る方には、できるだけUBERではなくてhttp://Taxi.euなど、正規のタクシー会社を使ってとお願いしてるけどなかなか広まらない。UBERやBoltなどのアプリでは5台に1台が非正規で未登録。UBERはタクシー会社ではなく、ライドシェアアプリなので、きちんと他人を乗せる正規のドライバーかどうかも確認していなければ、ドライバー自体の雇用に関しても適当だ。非正規のドライバーが事故を起こした場合には保険も降りない。先日そういう話があったばかり。
それだけでなく、非正規のドライバーを使っていて抜き打ち検査などに引っかればそれを事前に知らなかったと主張しても、乗客にも罰金が課せられる。
「組織犯罪!UBER、Boltなどなど - ベルリンで予約可能な車の5台に1台は違法運転!」
専門家はマフィア的な組織犯罪、組織的な未申告労働で、ドイツ国内だけでなく東欧にまで広がっているのだと警告している。
https://www.youtube.com/watch?v=-rjlSJjynbA
川出良枝「平和の追求ー18世紀フランスのコスモポリタニズム」を読む。前著と変わらず明快な文章である。
ここで取り上げられているフェヌロン、サン=ピエール、モンテスキュー、ルソーそしてカントはすべて国際秩序としての「世界君主制」ーニュアンスの差はあれーを批判し、それよりは「勢力均衡」を次善とした。
この現代的含意は、世界君主制(米国の一極秩序)よりは、多極秩序の方が「よりまし」ということになるだろう。勿論ご本人の真意はわからないけれども。
それにしてもアンリ4世とシュリーのヨーロッパ連合の「大計画」をルソーが持ち上げていたことを知り驚く。シュリーとは「ナントの勅令」で有名なアンリ4世の腹心で実際にこの「大計画」を立案した人物。アンリは「パリはミサに値する」の名台詞を吐いて、カトリックに改宗、フランスの宗教内乱を収めたが、シュリーは生涯プロテスンタントのままだった。
実は私はシュリーから国際連盟までの欧州連合の構想史などを考えていたのだが、どうも先を越されたようだ。
ただし欧州連合なのでイスラムは排除されている。ここも発足時の国連と似ている。
日本では夙に渡辺一夫が「フランスユマニスムの人々」でアンリ4世の大計画に言及していた。この時にはまだシュリーの立案だとは知られていない。
左派都知事は美濃部亮吉くらいまで遡らないと居ないし、地方にありがちな行政畑出身の都知事も自治官僚の鈴木俊一くらいまで遡らないと居ない。
美濃部は今でいうと分かりやすく言えば新左翼あがりの猪瀬直樹よりも宇都宮健児に近い。
猪瀬直樹が新左翼あがりでも政治的に左派なのかと言われたら左派とは言い難く、あれは同じく新左翼あがりの糸井重里みたいなもんw
歴代都知事って鈴木俊一が意外とまともなのかもしれない。4期も務めていて実務型の都知事だから。
きのこ。しろい。くろい切株が好物