『原発の断りかた ぼくの芦浜闘争記』(柴原洋一 月兎舎)読み始めた

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「さらに重要な指摘は、より少ない人間が暮らす「辺地」を、選ぶ立地側の姿勢だ。辺地に住む人たちの命は、都会人より軽いのかと。ここに、差別としての原発の本質がある。大東京の電気のために犠牲となった福島県の現実が、それを如実に物語っている。
南島町方座浦の入り口にあった看板を思い出す。
「原発が安全なら都会へもっていけ」
ぼくはこれを超える原発拒否の論理に出会ったことがない。」
『原発の断りかた ぼくの芦浜闘争記』柴原洋一 月兎舎

塚本邦雄の「さみだれにみだるるみどり原子力発電所は首都の中心に置け」を思い出す言葉。

「国家や大企業のこうした仕業について、もしぼくらが黙っていたらどうなるのか。あなたにそのつもりはなくても、黙認・同意にカウントされてしまうのだ。そうなれば、否応なく被害者を追い詰める側に立ってしまうことになる。黙っているか、それとも声をあげて戦うか。ぼくら自身が試されている。南島町民は、後者を選んだ。」『原発の断りかた ぼくの芦浜闘争記』柴原洋一 月兎舎

「闘争の死命を決したのは、国会の公式調査団を追い返した長島事件(1966年)と、河浦漁協総会阻止(1944年の実力行動だった。
 体を張ることなしには勝てなかった。正当な言論だけでは変えられなかった。情けないかな、それがこの国の民主主義の現実である。これらを実現せしめたのは、ひとりひとりの「わたし」の意思、覚悟、勇気であることを忘れてはならない。」
『原発の断りかた ぼくの芦浜闘争記』柴原洋一 月兎舎

最近ずっと考えてたことだから、この部分にすごく感じるものがある。

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