「じゃあ約八尺! 約八尺様でいいですから!」
「そうかい? まあ君がどうしてもと言うなら」
「どうしてもです」
「じゃあ、あの約八尺様がだね」
「……やっぱり気になるので普通に八尺様って言ってもらえますか?」
「でも八尺ちょうどじゃ無いじゃないか」
「そもそも八尺様というのは固有名詞なんですから、無理に正確な身長で呼ぼうとしなくていいんです!」
「ちなみに八尺様の八は「数え切れない程大きい」という意味もあるから、八尺をオーバーしていたら全部八尺と呼んで差し支えないよ」
「分かってるなら最初から八尺様って呼んでください」
「プライドがね」
「捨ててくださいそんなもん!」