ドラゴンカーセックスその後産卵話
それ以上踏み込んだ質問をためらわせる空気に、清光は「そっか」とだけ返した。
短い時間話しただけでも、長義が理不尽を好まないだろうことはわかる。立ち入ったことを聞いたというだけで機嫌を損ねて帰ってしまうということはなさそうだが、そんな彼だからこそ礼を失した態度は控えたかった。
「それで──たまわけ? だけど、俺がしなきゃいけないことってそんなにたくさんあるの?」
同席させるからには役割があるのだろうと水を向けると、長義はわずかに目を瞠ってから穏やかに笑んだ。
「いいや。本来龍はひとりでたまわけをするものだよ。ただ、かれは今回この家でたまわけをするだろう? どんなことが起こるのかを知っておくのは、君にとっても悪いことじゃないと思うよ」
なるほど、確かにそうだ。
卵を産むというのはたぶん大ごとなのだろうし、清光は龍の体調の図り方など皆目見当もつかない。則宗が弱っているように見えたとして、それが異常事態なのか普通のことなのかを知っておけば、うろたえて気を揉むこともなさそうだ。
清光は姿勢を正し、長義にあらためて頭を下げた。
「よろしく、お願いします」
長義は微笑み、
「ああ」
と深く頷いてくれた。
なんか難しくないですか距離のはかり方
基本二十代はITバチバチだから細かい操作とか口出ししない方がいいというアタマでいるんだけど、それが放置されたという感覚につながっちゃうのは避けたいなって…
とりあえず「有給は労働者の権利だし届け出すときはこの日休みます以外は何も言わなくていい、知っておいてほしい事情があるならそれは言ってくれたら聞きます」って話だけはしたんだけどなんか意外そうな顔をされた
有給の理由聞くのはアウトっていう認識、広まりつつあると思ってるけど部署によっては悪き文化がまだ残ってるからなあ
あとこれは純粋な地域差だと思ってるけど、干渉もする代わりにめちゃくちゃ気にかけて世話をしてくれる人が多い地域というのは確かにあり、それに慣れていると今の部署の対応が冷淡に感じるっていうのがある(実際本人も、「前の部署では、今度行くところの人たちは他人に関心がなくて繋がりが薄いって言われてきました」って言ってたし)
多分なんだけど入社してある程度年数たってる人が多く、何より所属人数が多い部署だから、いちいち「次はあれやって」みたいに声かけて世話してくれる人いないのよね
相手のぱそこんスキルのいい図りかたを知りたい
新しい部下がどの程度ぱそこん使えるのか全然わからない
基本的に二十代の人はみんな私が知ってるくらいのことはやれるという感覚でいるんだけど、今回来た人ちょっとあやしいかもしれん…
ドラゴンカーセックスその後産卵話
ため息をついた長義は清光に向き直りついでに皿に置いてあったどら焼きを取り、予想外に大きな口を開けてかぶりついた。
清光はちょっとびっくりした。どら焼きですらフォークとナイフを使って食べそうだと思っていたのに、なんなら清光より一口がかなり大きかった。
「うん、いい味だね。餡の炊き加減がいい」
なんて言いながらもしゃもしゃと実に美味しそうに平らげると、則宗の皿に手を伸ばして手付かずだったどら焼きを奪い取った。
「僕のだぞ」
と口を尖らせる則宗に、
「授業料だよ」
と返し、懐から取り出した紙に包む。
「お土産としていただいていくけど、かまわないかな」
問われて清光は面くらい、なんとなくどぎまぎして何度も頷いた。
「もしよかったらまだいくつかあるけど」
「遠慮なくいただいていこうかな」
ふと疑問が湧いたのはその時だった。
「やま……長義さんの番って、龍なの? それとも人間?」
「長義でかまわない」
まずそこを訂正してから、長義は水を一口飲んだ。
「人間、かな」
答えるまでに一拍の間があった。
ラジオでイザボーの歌が流れたんだけど
「最悪の王妃!」からの歌い出しが「ザ・クイーン!」でめちゃくちゃ笑ってしまった
疲れてると変なところがツボって困るな
まあマリーアントワネットもフランスの女王を自称していましたしね
ドラゴンカーセックスその後産卵話
ため息をついた長義は清光に向き直りついでに皿に置いてあったどら焼きを取り、予想外に大きな口を開けてかぶりついた。
清光はちょっとびっくりした。どら焼きですらフォークとナイフを使って食べそうだと思っていたのに、なんなら清光より一口がかなり大きかった。
「うん、いい味だね。餡の炊き加減がいい」
なんて言いながらもしゃもしゃと実に美味しそうに平らげると、則宗の皿に手を伸ばして手付かずだったどら焼きを奪い取った。
「僕のだぞ」
と口を尖らせる則宗に、
「授業料だよ」
と返し、懐から取り出した紙に包む。
「お土産としていただいていくけど、かまわないかな」
問われて清光は面くらい、なんとなくどぎまぎして何度も頷いた。
「もしよかったらまだいくつかあるけど」
「遠慮なくいただいていこうかな」
ふと疑問が湧いたのはその時だった。
「やま……長義さんの番って、龍なの? それとも人間?」
「長義でかまわない」
まずそこを訂正してから、長義は水を一口飲んだ。
「人間、かな」
答えるまでに一拍の間があった。
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