ラストダンスシナリオについて
原作というか底本を見ないことには…と思うし
たとえ本人がそのように発言していたのだとしても、結婚出産をしなかった女性が自分自身を何かしら劣った欠けた存在であるとか未成熟なままであるというセリフを放言で終わらせるのは2023年に上演するお芝居としてどうなの〜〜〜〜〜〜〜〜〜っていうのはめちゃくちゃ感じた
岩谷時子の書いた歌詞はロマンスに題材をとったものが多いのは作品一覧をざっと見ても感じはするけどポップスといえば恋の歌という風潮は彼女が作ったものではないし、求めに応じて作る歌が恋の歌だったからと言って「経験したことのない恋を歌詞に託して」みたいなのって…さぁ……
いやご本人がそうコメントしていたのかもしれないけどね、せっかくナレーション役が今回いるんだしそれを利用してもうちょっと違う見せ方できたんじゃ…?
ラストダンスシナリオについて
あとね、「岩谷と越路をレズビアンだと勘繰る人もいた」という言葉が持つ意味も現代では変わってるよなあと思いました
単に同性愛者であるという捉え方を当時はされてないはず
同性愛は大きな規範からの逸脱であり異常なものであり、スキャンダラスで過度にセクシャルなものであると思われていた、というニュアンスまではあのシナリオでは伝わらなかったんじゃないかな
今もそうだけど当時はもっと「女同士でおかしい」「結婚もしない女」「子を産まない女」という視線が厳しかったはず…
女性ふたりがコンビを組んで仕事をするだけで異様なものだとみなされた時代の空気までは表現できてねぇよな〜という残念さがありました
まあ演出とか脚本家がそれをしたくなかったってことなんでしょうけど
ラストダンスシナリオについて
これ、まさに今宝塚が直面してる問題の根っこなのでは?と思った
戦争中の宝塚の演目が戦争礼賛になっていったくだりのことです
鉄道会社という大きな会社の一部門として歌劇団をいいように利用することに決めたわけですよね
戦争、政府を批判することがめちゃくちゃ難しかった時代だというのは重々承知していますが、阪急電鉄は戦争に乗っかるっていう方針を選んだわけですよね
儲けが出るから、お上が言ってるから、そういう姿勢って今吹き出してる問題の根っこになる企業体質だよなあと