エルロイ読んだことないんだけど、ノワール小説論がいろいろ載ってるなーと気づいて『ユリイカ2000年12月臨時増刊号 総特集=ジェイムズ・エルロイ』を買った。フレドリック・ジェイムソンの「共観チャンドラー」という論考を読んだ。「いくらなんでもそんな難しい書き方することないだろ」と思う文体だが、内容は結構おもしろかった。

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チャンドラーの小説に出てくる定番の空間として、オフィス(埃だらけの病院の待合室や刑事のいる部屋)というのがあって、それは帰るべき家ではなく、人間を疎外している仕事の空間なんだ的な話をしていて、それは確かに正しそうだなと思った。

こういうオフィスの空間が、意味や機能を失なって、物質として不気味な存在感を獲得するような瞬間がよくチャンドラーの小説では描かれていて、それはなんか印象派の絵とかと近い(ふわっとした要約)みたいな話をしていて、「そうかもー」と思いました。

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