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私はずっと母の愚痴を聞いて育った。「お父さんは◯◯で本当嫌だわ。一緒にいるのも嫌っ。一緒のお墓に入るのも、来世でまた夫婦になるのも絶対嫌っ」。

ならば離婚すればいいのにと思ったが、この世代の価値観では離婚というのはとても抵抗のあること。「しょうがない」という諦めの気持ちで、ひたすら我慢していた。だが、その我慢は母の体をじわじわ蝕んでいた。そして、あるとき突然「末期の癌です。もう手遅れです」と宣告され、1年たたずに他界した。

母はどんな気持ちだったのだろう。少なくとも上沼恵美子さんのような気持ちとは違っていたと思う。「今の人はいいよね。離婚できるんだから…」。母が何気なくいった言葉。きっとそれが本心だったのではないかと思っている。

上沼恵美子さんは「金星が魚座」にある方だから、夫がどんなに甲斐性なくても、「育つのを待ってあげよう」とする慈愛を持っているのかもしれない。だが、そんな崇高な愛は一対一の対等関係では虚しい。

夫婦とはまず何より「一対一の人間と人間の対等関係」。慈愛というのは親が子供に向けるような「上下関係の愛」であって、その前に対等の関係を築くのが先だと思っている。

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