記憶というのは、自分が選択した(注意を向けた)部分の映像を、そこに自分が感じた印象を加えながら、部分部分として取り上げ、まとめあげたもの。だから、それらは人によってすべて異なる。
客観的映像なんていうものは、私たち個々人においては存在しておらず、それは別次元のあり方になる。
例えば、以下の動画は街を歩いている映像だが、こういう客観的映像は私たちが日常の中で見ているものとは違う。なぜなら、
・どこに注意を向けているのか?
・その注意を向けた視野にどんな印象を持っているのか?
について、何も語っていないからだ。
●Night Walk in Tokyo Shibuya (東京散歩)
https://www.youtube.com/watch?si=Y-FvpkcT0f_77pPG&t=680&v=0nTO4zSEpOs&feature=youtu.be
本当はそこにこそ、それぞれの人の個性が現れるものなのに、それらがまったく伝えられない。そして、記憶というのは「このシーンとこのシーン、それからあのシーン…」と印象に残ったものの総合としてあるものだから、こういう連続的な、延長的なもの(映像)としては存在しない。