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そういう全体性(関連性)を作り上げるには、自分を客観的に捉え、これまで経験してきた出来事の1つ1つを、そこで味わってきた想いの1つ1つを、外在的な視点でまとめあげる(意味づける)ことが必要。

そういう意識作用のことを象徴的イメージで表したのが、あのキョンや岡部の外在的視点。そして、この外在視点は「自己を物語る意識」として作用する。自分自身のことを語るとは、それまでの出来事すべてを関連づけ、意味付けを与え、1つの構成物(作品)としてまとめること。この語りの作用がなかったら、自分が体験してきた出来事はすべてバラバラの脈絡のない断片物にすぎない。

この語り=ナラティブは、個体にとってはアイデンティティ化を促進する意識であると同時に、語られたもの(あるいは語りを聞くもの)という反映意識を作り出す。

これは自分が心の中で語ることを想像してみると分かると思うが、内言(外言でもいい)で、自分自身のことを語ろうとした瞬間、その語り(内言)を自分の耳で聞いていることに気づくはずだ。

・語り=語られたもの
・語ること(語り手)=聞くこと(聞き手)

●臨床心理学におけるナラティヴ分析
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