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【木星の視点意識】

先日用があって、久しぶりに電車に乗った。窓から見える景色を眺めながら、ふと20代の頃を思い出した。毎朝満員電車に揺られながら、遠くに見える都心のビル群を眺める。「社会という大海原で、自分の人生を生きるんだ!冒険の旅に出るんだ!」。心は意気揚々としていた。

遠くに見える家々の連なりが、ビルの密集が、そこに行けばきっと未知の冒険が待っている予感を駆り立てる。「あの大きな場所へ行けば、あの大きな都会へ行けば…」。

だが、東京へ行こうが、大手町のビル街へ行こうが、期待していた冒険などどこにもなかった。あるのは単調な毎日だけ。行って、作業して、疲れて、帰って。目の前の景色には、個々の家や1つ1つのビルなど、ごく日常的な街並みだけだった。

電車の窓から見える、あの大きな景色(そこに期待していた何か)はどこを探しても見つからない。その幻滅とともに私の20代は終わった。

※画像はお借りしたもの

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