米田翼『生ける物質』
第4章イマージュとは何かのところの脚注大事。
「感覚質の主観的側面は記憶力の二つの機能、すなわち収縮と被覆によって構成される。「要するに、記憶力はこれら二つの形式のもとで、直接的知覚の土台を記憶(souvenirs)の布地で被覆する(recouvre)限りで、また多数の瞬間を縮約する(contracte)限りで、知覚における個人的意識の主な供給物、すなわち事物についての我々の認識の主観的側面を構成する」(Ibid., p. 31)。しかし、だからといって、感覚質が全面的に記憶力に由来するというわけではない。感覚質の素材それ自体は、「具体的延長、すなわち感覚質の多様」(MM, p. 244)として物質(イマージュの総体)に最初から与えられている。」