絶愛完全版20巻読み終わったんだけど
絶愛の『物語』を説明しろと言われても、私にはそれは出来ないかなあ……というかんじだった
ずーっと登場人物達の熱くて迷惑な生き様みたいなものを見せられているかんじだったので…
むしろ広瀬を中心とした番外編~終盤の要素のほうがわかりやすい『物語』が存在してるような気がする
緋奈透織と南條漱次に関してはかなり「え???え??????」ってかんじだったけど、こうでもしないと収拾がつかなかったというのもわかるので、それなりきにお話を終わらせようとしていることは伝わってきたかな
でもそれで終わるのってやっぱりあくまでも『南條広瀬のお話』なんだよな……
南條の話なので三男の晃司にも勿論かかってはくるけど、恋人の拓人はどちらかというと巻き込まれた気の毒な部外者というかんじなので南條家の登場人物ではなかったかなあ…うーん……なんかこう…難しい漫画だ…
マジで主役二人の『ストーリー』で総括できそうな部分が本当に無くて、カタルシスがないので困っている……
一応、拓人から晃司に初めて「好き」と告げるエピソードがあるので落とし所としてはそこなのかなあ〜とは思うんだけど、それだと初回からやってる親世代からの『愛』の話のオチとしてはちょっとお粗末に見えるので、難しいな〜…
ただ私の場合33円で読んでこれだけ楽しませてもらったんだから文句とかは全然無いです
ある種の歴史書みたいでそこはすごく面白かったし
絶愛
南條晃司「こんな くそくだらねえ独占欲と自分かわいさがあんたの苦しみや悲しみより大事なんだよ」
「あんたを縛りつけたいためにてめえの腕を切り落として見せつけてみたり…」
「いくら優しそうなフリをしたってあたの気持ちを一番に考えてるフリをしたって 結局は変わっちゃいねーんだ こーゆー男なんだよ!!」
「もうこんな事をしゃべるだけでうっとうしいだけだからよせって脳ミソは命令してんのに」
「嫌われるだけだからおとなしくしてろと叫んでるのに!!」
「なんで俺はこんなにバカなんだよ…!!」
とか、
渋谷克己「人を愛する事の王道論において『自分より他人の事を大切に想う事』ってのがあるけど」「その王道にも前提としてまず自己確立した人間でなければ恋愛はただの依存になるから」「まず自分ありきな上で相手を大切に想う」
泉拓人「……ただ『好き』なだけじゃだめなのか?」
とか、やってることの勢いに反して意外なほど愛とか恋というものに対して冷静というか一歩引いた視線が感じられて、彼らの愚かさに自覚的なのが妙で面白かったな…
偏見かもしれないけど普通もっとこういう内容なら距離感見失って酔っ払っててもおかしくないのに
まあ冷静に酔っ払ったまま終わった結果とも思えるけど……