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あったかくなる前にちび6 

今日のナナリーは髪を一つに括っていた。それを後ろから見上げたちびロックマンは慌ててしまう。美しい水色の髪で隠れている首筋にうなじが晒されているのだ。ちびロックマンは魔導具を取り出し、急いで飛んだ。

ブンブンブンブン…

ナナリーの肩の上に立ち、魔導具をしまう。

「ちび?」

顔の横に来ればナナリーも気付き呼びかけたが、ちびロックマンは返事せずにナナリーの首に抱きつき、少しずつ後ろへ移動し、うなじや首筋が隠れる位置で止まる。

「……大丈夫?」

こくりと頷くが、いずれ限界がくるポーズだった。

「ぬくい」

ちびロックマンの体温がほどよく温かい。正直、気持ちいい。ちょっとその温もりを堪能してしまうが、しばらくするとぷるぷる震えだすのがわかる。

「……ちび、ちょっと」

ナナリーはちびロックマンを摘み上げたが、抵抗するように手足をじたばたしていた。

「あっためるなら、こっちにして」

ちびロックマンの体はそのままナナリーの閉じられた瞼の上に下ろされた。

「!??」

ナナリーの両瞼を覆うように寝転ぶことになったちびロックマンは顔を赤くし硬直した。当たってはいけないものが当たってしまいそうで、そうならないように姿勢を保つ。それはナナリーの首が疲れるまで続いた。

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