高校演劇の脚本は、多くは顧問(中高年)が書いて審査委員(中高年)が評価するためのものなので、必ずしも高校生の口話のリアルを反映しているとは限らず、また、仮に生徒創作の脚本であってもやはり高校生が審査委員(中高年)に評価されるために(上位校であれば実際されているわけである)書いたものであるという点に注意が必要で、さらに言えば現代の高校生は、創作物だけでなくSNSなどで流通するフィクション化された現実を含む「高校生を描いたフィクション」に触れながら高校生をしているわけであって、高校演劇部の生徒はとりわけそうした影響は多いだろうと考えられるし……とまでいくと複雑になりすぎ、リアリティの基準点とすべきは想定される読者のほうになりそう。(早口)