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「今回の作品では『○○』(過去作)で書き残した△△というテーマを~」みたいなコメントを見て、そういうもんかね~と思っていましたが、そういうもんですね。 

近作「狼を装う」でいうと、「群れ(プライド、パック、など)」のモチーフを描きたかったのですが、現在の尺に収めるには自分の能力が足りず、十全には書ききれなかったと思います。ごく最初期のメモにはこうありました。
“毛皮を剥かれた犬たち、獣たちがたどってきた道、毛皮たちのシスターフッド:毛皮と人のシスターフッド”
本来であれば、時間的な広がりも、空間的な広がりも、もっと書きたかった――たとえば毛皮産業史、服飾史、ラストで示唆した「仲間(ウェアード)たち」――が、そうすると単独の短篇で収拾がつけられないのは、プロットの時点で明らかでした。よって、多くは飛び道具的な方法で触れるにとどまりました。それが成功していたかどうかは読者に委ねます。
「群れ」のモチーフは、単に自分の主要な関心事である「動物と人間の関係」だけでなく、現在の自分の人生実感にも繋がるものなので――ル・グウィン先生も群れ(プライド)としてのワークショップに言及しておられる――どこかで一度は、そして何度でも取り組みたいものです。

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