『マダム・ウェブ』感想続き
冒頭&MP後のペルー編はなんか全部おかしかったですが(ペルー、近すぎるだろ! なんで都会のイケてるおじさんみたいな恰好なんだよ!)、少なくとも後者については、既に映画と観客(おれ)との間で約束が出来上がっているので愛嬌として受け止められました。『パーソン・オブ・インタレスト』みたいなNSAの謎監視技術とそのセキュリティも……うーん、まあ……。てか、エゼ君はずっと同じボロボロのタクシー(ナンバープレートがない)で走り回っている女を追ったほうが良くない? やっぱりこれアホ映画なんじゃあ……?
でもよ、おれは三人娘がキャシーにちゃんと「助けて」って言うところとかさ、モーテルで四人が「焚き火を囲む」ところとか、三人娘に人助けなんか御免だと言って嫌々車を走らせるキャシー――だけどそもそも彼女の職業は? と思うと、渋々受け取った子どもの絵を捨てられずに(母親の遺品が入った!)トランクについつい仕舞ってしまう人間の、捨てきれない善性とかさ……そういうのがたまらなく良くて泣いてしまったんですよ。歴史に残る傑作じゃないけどさ、いい映画だったよ。