スナウラ・テイラー『荷を引く獣たち: 動物の解放と障害者の解放』(今津有梨 訳)を読みました。
今日話していたのはすべてこの本のことで、なぜなら今日一日じゅうこの本を読み続けていたからです。付箋だらけになりました。直近の資料にはならないですが、次の次の次の次の次の次の小説(予定)は、大いにこの本に依ったものになるでしょう。インスピレーションを受けたポイントを書くわけにもいかないので、ふわっとした所感や気になる点をメモ。
・(批判的な含意はなく)話題がやや散漫な気がしましたが、どうやら全て書き下ろしではなく、一部は異なる媒体に寄稿した文章もあるらしいので納得しました
・最終章はエモーションに寄せすぎでは? という感じもしました。結論を保留に/開いた(それ自体は問題ではないと思います)あとでこの章なので、余計に感傷で締められた印象があるのかも。うーんでもちょっと都合のよすぎる場面選択な気も……
・自然科学的側面から見た「家畜化domestication」あるいは「家畜化症候群domestication syndrome」についてのテイラーの見解を聞いてみたいです
・同じく「培養肉」についても聞いてみたい。個人的には、それが最も有望な選択肢なのではないかと思っているのです(なのでああいう小説を書いたので)
スナウラ・テイラー『荷を引く獣たち: 動物の解放と障害者の解放』(今津有梨 訳)を読みました。
箇条書きだけを見ると批判的に見えますが、全体としては、め、明晰……という感じで圧倒&啓蒙されまくりでした。もちろん、前提には主として障害学における蓄積があり、それに対して読者であるおれが無知すぎるにしてもです。正道をたどるなら、ピーター・シンガーとゲイリー・フランシオンに「戻る」必要がありそうですね。『動物の解放』は積んであるのでフランシオンの『動物の権利入門』を頼みました。