本特集を読むと、常用漢字だったり、「何年生でこの漢字を習う」ということがルビを振る、振らないの基準になっていることが多いようです。しかし、そうした「日本の生活」「日本の教育」を経ずに、日本語の本に出会う人もいるのです。
海外で日本語を学ぶ人や、日本に移住してから日本語を学び始めた人にとって、ルビ、振り仮名は本当に助かります。振り仮名があれば、初めてでも「空(あ)く」が最初のインプットになりますが、「空く」では、そこで止まって先へ進むことができません。学習になりません。ルビの学習効果は絶大です。
#全ての出版物にふりがなを
「総ルビ」にすると、紙面が黒々としてしまうというような否定的なコメントもありましたが、そういうのは言ってしまえば「慣れ」です。日本語を第一言語としている成人でも読めない漢字は多数あります。技術的に可能であれば、できるかぎり振り仮名をつけてもらいたい。
今後、海外の人にも、日本で初等教育を受けていない人にも、日本語の本を読んでもらうためには、ルビは絶対必要です▼
[本]『本の雑誌』2024年7(493号) 特集:あなたはルビを振りますか?
これはこれで、おもしろいし、勉強にもなりました。基本のルビを「肩付き」にして、熟字訓は「中付き」にして区別するというような作法があることも知ることができました。
しかし、編集者の方々が考える「想定読者」の中に「日本語学習者」のことが全く入っていなさそうなのが、やはり悲しい。例えば、以下の発言。
座談会から引用(P.14)「例えば「空(あ)く」を「そらく」って読む人いないと思うんですよ」。
いや、いや、いますよ。自分は「空く」とあれば、「そらく」と読んでしまう方々と30年付き合ってきています。学習途上の学習者目線でいうと、上記の動詞は「そらく」としか読めません。或いは全く読めません。「空く」を「あく」と読むためには、事前に大量の耳からのインプットが必要です。それは第一言語話者(母語話者)なら当然持っているモノですが、学習者にとっては、初めて目にした「空く」が読めるわけがありません。→
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北の果てでポンコツ教員してます。。。
born in Sapporo in 1972
he/him
Sapporo > Rishiri > Nemuro > Kitami
teaching at a high school
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