LGBTQの子どもにとって家庭が安全な場所ではない場合が多いのは事実ですし、それは改善・対策されるべき重大な問題です。 しかし、わざわざ「人種・民族的マイノリティの子どもの家庭は安全なのに」と他のマイノリティを引き合いに出す必要はないです。実際は、いわゆるハーフ/ミックスを含む人種・民族的マイノリティの子どもにとっても、多くの場合、家庭は安全ではありません。 クィアの子どもが人生で最初に対峙することになるヘイターが親などの親族である場合が悲しいことに多いのと同じく、人種・民族的マイノリティの特にハーフ/ミックスの子どもが人生で最初に対峙することになるレイシストやヘイターもまた親などの親族である場合が非常に多いのです。 マイノリティAの問題の重大さ悲惨さを伝えるために、わざわざ他のマイノリティBの問題を引き合いに出して二つを比較し、「Bの状況はAよりマシ」という趣旨の発言をするのは、百害あって一利なしです。 困難な状況にある当事者が言ってしまうならまだ気持ちはわかりますが、非当事者のアライ(支援者)が言うのは最悪です。 性的マイノリティと人種・民族的マイノリティは、私自身どちらも当事者ですが、すでに様々な場面で連帯しています。無意味な対立軸を持ち込むのはやめてほしいです。