ヘイト本について
KADOKAWAについて、「これまでヘイト本を出してこなかった」と認識している人とは、たぶん見えている世界というか生きている現実が違うのだろうな、と思います。KADOKAWAも何冊も出していますよ。
というか、日本の大手出版社でヘイト本を出していない会社はおそらくないです。中韓へのヘイト本は、私たちへの憎悪は、どの棚にも置かれています。なんなら図書館にもありますからね。
今から出るヘイト本の出版に反対し批判することは本当に重要ですが、その際にこれまで出たヘイト本の被害や歴史を軽視しないというのも、同様に大切だと思います。
件のヘイト本は刊行中止したようです。
https://www.kadokawa.co.jp/topics/10952/
ヘイト本の刊行中止、本当に良かった。
これは大きな前例になると思います。私は、すでに発行されている他のヘイト本についても重版中止または回収するよう引き続き意見を送ります。もちろん他の出版社にも。
ヘイト本について
上記のことを書いたのは、今回のトランスヘイト本をめぐって少なくない人が「KADOKAWAのヘイト本を出さないところを評価してたのに」という落胆や批判の投稿をしていたからです。KADOKAWAはヘイト本を出しています。今年だけでも、不動産や移民や何らかの手段により「日本が中韓に乗っ取られる」的な本が何冊も出ていますし、なにやら教科書には載っていない「中韓がヤバい国な理由」みたいなものを説明する本も出ています。これらがヘイト本でないとするなら、ヘイト本は出ていないのかもしれません。
さらには、「KADOKAWAは嫌中嫌韓のヘイト本をあまり出してないところを評価してたのに」という趣旨の、中韓ヘイト本を出していること自体は認識している投稿もいくつかありました。べつに私が重箱の隅をつつこうとして積極的に探したわけではなく、そうした投稿が私のTLに流れてきたのです。
こうした投稿や発言は、たとえ言葉のあやだとしても、特定の差別被害を矮小化するものです。正直けっこうショックだったので、これらの投稿をすることにしました。今回の抗議活動には賛同していますし、私もこれ以上ヘイト本の総数が増えることは決して望みません。